年間通してさまざまなアクティビティが楽しめる新潟県三条市の下田郷。自然に囲まれた下田郷の冬の楽しみ方といえば、なんといっても「冬キャンプ」です。全国で比較してもキャンプ場が多くウィンタースポーツも盛んな新潟県ですが、意外にも冬を含め通年キャンプのできるフィールドは多くありません。そんな貴重なフィールドで楽しむ冬キャンプを、地元出身でアウトドアの達人SWAMPさんからご案内いただきました。
音と自然をこよなく愛する男。アウトドアプレゼンター。「旅するテント」主宰。ラジオパーソナリティー。10代の頃からSWAMP(スワンプ)の愛称で作詞やライブパフォーマンス、CDリリースなど音楽活動を手がけるラップアーティスト。
その独創的なRAP(フリースタイル)が認められMCバトルでは数々の優勝経験をもつ。また2005年から12年間、ラジオパーソナリティーの経験を積みながらラジオの曲セレクトやミキサー、ディレクションなど総合的に番組をプロデュースする。その後独立。
他にも食にこだわりを持つ美食家として大手飲食店とのコラボ商品やメニュー開発、イベントプロデュースなど幅広い分野で活動。 またDIYにも興味を持ち古民家一棟DIY経験あり。
現在、大自然を舞台に全編オールロケをお送りするアウトドア専門ラジオ番組「A Laid-Back Life 〜旅するテント〜」をオンエア中。
DAY1 11:00
道の駅 漢学の里しただにて食材調達
下田郷の中心部に位置する道の駅漢学の里しただ。地元産の食材やお土産もそろうので、食材を調達しましょう。季節によってお米や野菜、落花生など、なんでも下田産でそろいますよ!今回は冬のキャンプにぴったりな大根やきのこなどを購入しました。さらにお肉なら地元民御用達の横田精肉店へ。精肉店が営むスーパーだけあり、下田産の新鮮なお肉を豊富に取り揃えています。お昼ご飯用に購入した「横田のチューリップ」と呼ばれる骨付き肉は、サクッとしながらもジューシーでお店の名物。ぜひ購入しておきましょう。
DAY1 11:30
道の駅 漢学の里しただ内のレストラン 庭月庵 悟空にて昼食
道の駅漢学の里しただには農家レストラン庭月庵 悟空も併設。「地産地消」にこだわった下田郷ならではの食材、郷土料理を幅広く提供しています。三条ポークの生姜焼きや下田産野菜と海老の八木ヶ鼻天丼など、ここでしか味わえない“地の逸品”がたくさん!今回は道の駅漢学の里しただ限定の大谷ダムカレーをいただきました。カレーとご飯をダムに見立てた定番のご当地グルメです。
DAY1 13:00
Snow Peak HEADQUARTERS Campfield 到着 テント設営開始
下田郷で冬キャンプのできるキャンプフィールドSnow Peak HEADQUARTERS Campfieldにチェックイン。5万坪もの広大な敷地を有し、周りを気にすることなくキャンプが楽しめます。キャンプ場を運営するアウトドアブランド「スノーピーク」のギアをレンタルして手ぶらキャンプができるのも魅力。テントやシュラフはもちろん、焚き火セットや食器類までまとめて借りられるので「これからキャンプデビュー」という方も気軽にキャンプ体験ができます。
DAY1 16:30
地元の厳選食材で夕食づくり
冬キャンプの楽しみは夕食づくりにあり!せっかくのキャンプ飯なら「この土地に来た」と思える工夫をプラスしたいですよね。今回は道の駅や地元精肉店で手に入れた旬の野菜を使ったトマトおでんと、新潟県産の豚肉を使った塩麹漬けのポークステーキをつくりました。冬のキャンプ飯はお手軽な煮込み料理と野菜やお肉を組み合わせて、気張り過ぎないメニューをつくることが多いです。下田産のブルーベリーワインや新潟県産の日本酒を飲みながら、夫婦でゆっくりと語らうひとときを楽しみました。
DAY1 18:00〜
夕食 〜下田郷の魅力について〜
焚き火を囲み温かい夕食に舌鼓をうちながら、下田郷の魅力について語り合いました。周りに市街地のない下田郷の夜には満天の星が広がります。日常を忘れられるような環境が整い、来てみると時間がゆっくりと流れているように感じられました。また昔からものづくりが盛んな三条市のギアを使ったキャンプは、ほかのエリアでは味わえないワクワク感があります。キャンプフィールドとアウトドアギアの親和性も高く、豊富な地物や地酒、絶景の温泉もあり自然に囲まれた下田郷には、キャンプに必要なものが全部揃っているんです!
そんな「下田産」に囲まれた冬キャンプは、ゆったりと過ごすだけでぜいたくなまさに「Slow & Steady Shitada」でした。
DAY1 22:00
就寝
あたたかく寝るコツは、とにかく寝る場所を地面から離して冷気に直接あたらないこと。コットのような持ち運びのできる簡易ベッドを用意するだけで暖かさが段違いです。キャンプ場の最低気温に適した冬用シュラフ、可能ならば湯たんぽも用意し快適に寝られる装備を整えましょう。冬用シュラフはあらかじめ広げ、バサバサと空気を入れておいてあげると、より温かく過ごすことができますよ。冬場のキャンプは一歩間違えると命の危険を伴うため、安全面にも注意したいところ。今回はレンタルしたスノーピークのストーブをリビング部分に置いて快適に過ごしましたが、一酸化炭素中毒や火事の恐れがあるため就寝前には消火しています。
DAY2 06:30
朝食
凛とした冬の寒さを感じながら、まずはコーヒー豆をていねいに挽いていきます。冬キャンプに来た実感の湧く、醍醐味ともいえるぜいたくな時間です。キャンプ飯の定番ともいえるホットサンドをつくるのは、スノーピークのホットサンドメーカー。今回はたまごとハムでシンプルにいただきました。食材だけでなく、キャンプギアまで地元産で揃えられるエリアはなかなかありません!
DAY2 11:00
下田郷 冬の風物詩
白鳥の郷公苑で白鳥と触れ合う
キャンプ撤収後、Snow Peak HEADQUARTERSから車で走ること10分。下田郷で見られる冬の風物詩といえば、五十嵐川に毎年飛来する約400羽の白鳥たち。キャンプ場から車で10分ほどの白鳥の郷公苑で見ることができます。湖ではなく川に飛来する白鳥は全国でも珍しく、白鳥たちはゆるやかな流れに足をバタつかせながら優雅に食べ物を探していました。駐車場隣にある観察舎で白鳥のエサを購入すると、より楽しめるはずですよ!白鳥のバックには標高1,293mの粟ヶ岳がそびえる、冬だからこそ見られる絶景スポット。
DAY2 12:00
八木ヶ鼻温泉 いい湯らていにて入浴
後に冬キャンプで冷えた身体を癒す、とっておきのスポットをご紹介します。白鳥の郷公苑から車で10分、下田郷のランドマークともいえる八木ヶ鼻の目の前にある日帰り入浴施設の八木ヶ鼻温泉「いい湯らてい」。近くに温泉があると、この安心感がさらにキャンプを盛り上げてくれますよね。キレイな設備と熱々の温泉、なんといっても露天風呂から臨む八木ヶ鼻の迫力。地球の呼吸の中で素晴らしい時間を過ごせたことに心から有り難みを感じる瞬間。キャンプでの思い出に浸りながら、昨晩呑みすぎてしまった身体をゆっくりリセットしました。
Snow Peak Headquartersのフィールドをスノーモービルでゴムボートをひっぱって走るスノーラフティングは、大人から子どもまで楽しめるアクティビティ。乗ってみると思った以上にスリリングで、大人のわたしでも大声を出してはしゃいでしまうほど。雪上を最高時速200kmのスノーモービルに引っ張られる感覚はなかなか味わえません!ファミリーだけでなく、大人同士で楽しむグループキャンプのアクセントにも使えます。
IRCスノーラフティング朝起きたら清々しい朝日の中、スノーシューを履いて散策。Snow Peak Headquarters内にある広大な敷地の雪を踏みしめながら、自然の音に耳を澄ませます。途中で見つけたいくつかの足跡はウサギのもの。大きさや足跡の残り具合からいつ、どんな動物が通ったのかを推測できるのだそうです。ほかにも虫が食べた熊笹や大きな倒木などの解説があり、ただ歩くだけではない大感動のネイチャーガイドツアーとなりました。
Slow&Steadyを楽しめる下田郷キャンプの魅力
どうも、SWAMPです。三条市出身でキャンプ歴も長いわたしですが、下田郷でのキャンプには他エリアにない魅力がたくさんあると思っています。三条市街地から車で30分走れば別世界に来られるアクセスの良さ。野菜やお肉、さらにはアウトドアギアまで地元産を使ってつくるキャンプ飯も絶品ですよ。今回はそんな下田郷で冬キャンプを満喫してきました。下田郷ならではの楽しみ方や、冬キャンプのポイントや注意点などをご紹介します。