⟨特集⟩
下田郷における
フライフッシング
の楽しみ方

下田郷におけるフライフッシングの楽しみ方How to Engoy Flyfishing in Shitada

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All Season Camping

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近年、五十嵐川と守門川に特別な釣り場が設定されたため、フライフィッシングのフィールドとしても全国からの注目が高まっている下田郷。上流ではヤマメ、イワナ、下流ではニジマスと、バリエーション豊かな釣り場環境が整いつつある。
地元ショップの店員としてお客さんと吉ヶ平フィッシングパークへ足を運ぶ加藤 俊さん、釣り人としての立場から具体的なアイデアを提案する杉浦雄三さん、釣り場を管理する漁業協同組合の組合長、飯塚喜一さん、そしてブランドディレクターとして関わるウィリアム・ロスさんの4名に同地域の魅力を語っていただいた。

遊漁解禁日

毎年3月1日

遊漁券購入可能場所

五十嵐川漁業協同組合
サイトをご確認ください

下田郷の渓流で使える毛ばり

守門川おすすめフライパターン

エルクヘアカディス

ブラウン・アントパラシュート

五十嵐川本流向きウエット

EPブラシ・マドラー

シナモンセッジ

釣り人が集う場所が生まれつつある

そもそも新潟の渓流はよい条件の時が短く、みなさん行く場所がバラバラなので、実は話が合わなかったりする。そんな中で吉ヶ平フィッシングパークは、川の話が共有できるんです。そういった意味でも、新潟県では貴重な釣り場になりました。イワナもヤマメも大きなものが釣れるのも、もちろん魅力ですよ。

WEST加藤 俊 氏

新潟県加茂市出身。芦ノ湖にある親戚のボート店で10代からアルバイト続け、フライフィッシングも覚える。現在はフライフィッシング+キャンプを提案し、新潟県の渓流へ足繁く通う。アウトドアライフストア「WEST」新潟店に勤務

大きなドライフライで楽しめる

吉ヶ平フィッシングパークはオープンが6月1日。年にもよりますが6月でもまだ雪解け水があり、川を渡るにしても、渡れなくはないけどまだ不安が残る感じといいますか。でも、そんな中でも大きな毛バリでヤマメがバンバン釣れたんです。流れの強いところから魚が毛バリに飛び出てくる気持ちのよい釣りができました。
夏はさすがに暑すぎるかもしれませんが、シーズンの後半、秋口に向かってはどんどん魚が元気になってくる感じです。

せせらぎを聞きながら寝られるキャンプ場

そして吉ヶ平山荘でのキャンプも魅力的です。最初に行った時は、「川の音がすごいね」みたいな話をしていたんですけど、慣れるとこっちのほうが寝られる感じ。せせらぎを聞きながら寝られるキャンプ場ってなかなかないかもしれないです。
安全面も確保されていますし、目が覚めたらそこは釣り場だった、なんて最高じゃないですか。

釣り上げた魚と加藤俊氏

たくさんの人が同時に楽しむなら五十嵐川

五十嵐川はトラウトが住む環境として充分な条件を満たしていると思います。1年を通じて、魚が住めなくなるような高水温にならない感じですし、エサになる水生昆虫もたくさんいますから。本流は守門川よりは規模が大きいですし、僕がよく行く岐阜県や長野県の川のように、ニジマスがたくさん泳ぐようになるのであれば、同時にたくさんの人が楽しめると思うんです。

プロフライマン杉浦 雄三 氏(下田郷フィッシングエリア環境アドバイザー)

愛知県高浜市でフライフィッシングのトータルサポートを行うショップ「TEAL」を運営。クロダイをねらう海のサイトフィッシングも得意だが、犀川、高原川など中部地方の本流釣りにも詳しい。ここ数年はカナダに足を運び、スティールヘッドをねらっている。

ウエットフライには好適

正直、川の規模が大きくなると、それだけ釣るのが難しくなるじゃないですか。でも五十嵐川くらいの大きさなら、初心者の方でもいろいろなポイントまでフライが届くと思うんです。しっかり流せれば誰でも釣れる。
あと、ポイントがはっきりしてるのもいいですよね。魚の居場所が分かりやすい。「あそこは魚がいそうだな」っていうのがひと目で分かりますから。

アクセスの容易さは重要

川までのアクセスが楽だということが実は一番重要だと思っているんです。五十嵐川は、ほとんど国道沿いで、車停めてすぐエントリーできるじゃないですか。ポイントまでも近いですし。
あと近くに道の駅もあります。ご飯食べるのも、トイレ行くのも、あとお土産買うのも当然便利ですよね。駐車場もたくさんありますし。僕は岐阜と長野くらいしか知りませんが、なかなかないと思いますよ、あんなに環境が整った釣り場は。

釣り上げた魚を持っている杉浦雄三氏

これから面白くなる釣り場

とにかく、このままじゃいけない、という感覚があります。昔はよかった、と言っていても仕方がない。おかげさまで釣り人も増えていますが、やっぱりきれいな魚が釣れれば皆さんに喜んでもらえる、という単純なことなんだと思っています。

五十嵐川漁業協同組合 組合長飯塚 喜一 氏

五十嵐川漁協代表理事組合長。五十嵐川、守門川の釣り場環境を整えるために積極的に活動中。地元で釣りを覚え、フライフィッシングの経験もある。アドバイザーである杉浦雄三さんの話にも熱心に耳を傾ける

キャッチ&リリースでなければ
釣り場は長持ちしない

特に渓流は狭いので、魚の量はどうしても限られてしまいます。人がたくさん入れば、1人3尾ずつ持って帰ったにしてもけっこうな数になるじゃないですか。うまい人は10尾以上釣っちゃうんで、なおさら魚が減ってしまいます。釣り人にはさまざまな考え方があるので、簡単にまとめられるものでもないですが、釣った魚を逃す、ということは常に考えていないと、釣り場は長持ちしないと思っています。

釣り場の風景
五十嵐川本流にも期待

実は私は解禁当初、本流で釣るっていうのはあまりやったことないんです。五十嵐川本流は、規模もある程度ありますし、そういう意味ではあの流れでニジマスが釣れるっていうのはいいなと思っています。ニジマスの強い引きは楽ししいですし、川にはまだまだポイントも多いです。これから面白くなるのではないでしょうか。

釣り上げた魚

日本的な風景の中に川がある

釣りのことは意外でした。あんなに綺麗なところがあるんだと。日本がこんなに自然が綺麗がなんだということを知らない人が多いんですよ。ゴジラとかモスラの映画しか知らない人がまだいっぱいます。だからこういう自然を見ると、外国人は意外とびっくりするんですよ。いい意味で。

株式会社dancing snow 代表ウィリアム・ロス(ビル・ロス)氏(下田郷ブランディングディレクター)

アメリカ・ミネソタ州出身。新潟県妙高でアウトドアガイドサービス「dancing snow」を運営。ライターとしての経験を生かし、各地のブランディング戦略に貢献する。下田郷のウエブサイト「Slow & Steady Shitada」のコピーライティングも担当する

ちょっとだけ山のほうへいくと、別世界

田んぼとか、日本的な風景の中に川があるというのが楽しいですよね。小さいサイズの田んぼはアメリカにはないんですよね。ある外国の方が、田んぼの横に座って1日中見てたんだそうです。小さい緑のカエルが跳ねたり、白鳥が飛んでいる光景っていうのが自分の国とは全く違う世界だったって。

釣りをしている風景
釣りはひとりを楽しむ時間

下田郷はフィッシングのほかにも、キャンプ、ラフティング、サイクリングといった観光資源がいっぱいあります。なかでも、フィッシングっていうのは、”Slow & Steady”の最たるものですよ。英語のことわざ、”Slow and steady wins the race.” 「ゆっくりと着実にやれば勝てる」、いわば「急がば回れ」。釣りは本当にひとりを楽しむ時間になると思うんです。別の世界を全部忘れることができるスローでステディな自分だけの時間を見つけられると思います。

釣りをしている風景

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