数年後に開通予定の八十里越道路(国道289号)の開通は、 サイクリスト待望の県境をまたぐロングライドコースの誕生を意味する。開通に向け、地元で機運を高めるロードランナーの坂本聡氏の想いを語っていただいた。
1974年新潟県三条市生まれ。2014年に父のあとを継ぎ、有限会社サカモトの取締役に就任。1954年にスポーツサイクル店を開業した祖父の代から数えて3代目となる。
実家が新潟県三条市にあるスポーツサイクル店「スポーツサイクル サカモト」だったこともあり、幼い頃からスポーツサイクルには親しみがありました。ただ子どもの頃はサッカーに没頭していたため、興味関心は特にありませんでした。当時は仕事終わりに訪れるお客さんも多く、特に金曜日は夜の0時まで営業している時期もありました。子供心に「なぜこんなにお客さんが集まるのだろう」と不思議に思っていたのを覚えています。何か人々を惹きつける魅力があるのだろうかと感じ、1997年から父の下で働き始めました。お店を手伝うようになってからスポーツサイクルを始め、だんだんとその魅力に気づき始めたのです。
お店のある新潟県三条市の南東に位置する下田郷は、当店の企画イベントや個人的なツーリングでもよく訪れる場所です。お気に入りのツーリングコースは三条市の田園と山間部の間を走る15.5kmのドライブロード「やまなみロード」から、ロックフィル式の「大谷ダム」あたり。信号もなくノンストップで走ることができます。緑いっぱいの田んぼやランドマークでもある八木ヶ鼻など、四季やエリアによって移り変わる景色も魅力的ですね。ツーリングをエキサイティングにする適度なアップダウンもあり、初心者から熟練者まで誰でも楽しめるフィールドだと思います。
八十里越(はちじゅうりごえ)は、新潟県三条市と福島県只見町を結ぶ旧街道です。実際は8里(約31km)ですが、あまりの険しさに1里が10倍にも感じられたことからその名がつけられたともいわれています。建設中の八十里越道路が開通すれば、新潟県から福島県までワンウェイで抜けるロングライドコースになります。地元のサイクリストにとってはまさに“待望のコース”と言えるでしょう。開通は数年後の予定ですが、今から楽しみにしています。新潟県・福島県両方で観光ができるので、旅をしながら走るツーリングサイクリストにもおすすめです。
数年後に開通予定の八十里越道路に先駆け、下田郷に40kmと80kmのロードバイクコースを新設しました。推奨コース沿いには12か所のラックも設置し、マップには自動販売機の位置も記しています。道の駅 漢学の里しただやいい湯らてい、大谷ダムなど観光的な見どころも押さえたコースです。走りやすい道を選びつつ、女性でも安心して走れるようにトイレの位置にも気を配りました。サイクリングがコンテンツ同士をつなぎ、地場が栄える一端を担えるのではと期待しています。
〒955-0842 新潟県三条市島田1-2-14
電話: 0256-32-5348
メール: info@sportscycle-sakamoto.co.jp
営業時間:
(月・火・水) 10:00~19:00 (木・金) 10:00~21:00
(土) 9:00~18:00 (日・祝) 13:00~18:00