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初夏の三条でとことんアウトドアを楽しむ。後編は、八木ヶ鼻オートキャンプ場にてのんびり過ごしていく。

午前中は、大谷ダムにて『WEST』さん案内のもと、雪融け水でカヤックをしてきたので、併せてそちらも見てほしい(1回目の記事はこちら)。

ここからは、三条市下田郷のキャンプを楽しんでいく。
訪れた日は、春の終わりから初夏にかけて、山菜や、夏野菜が出回り始める季節。食材がとても豊富で、手に取るだけでエネルギーを感じる緑が印象的だ。
これを頂かない訳にはいかないと、しただの道の駅で購入してきた。それに合わせるのは地元のお酒。先の記事にも記載したが、八十里街道を記念して作られたお酒を購入してきたので、そちらも楽しみでしかない。
その地のものを、その地で食べられる喜び。
これは、足を運ぶことでしか得ることができない贅沢の一つだ。
早速、それらをいただくための準備に取り掛かろう。
まずは薪割り。

こちら、三条市の梨の木。秋のキャンプでも紹介したが、三条市は果物の生産も盛んだ。
春に管理のため伐採したものを、10月の三条市で開かれる防災イベント『百人飯ごう』にて使用するとのこと。
今から割って、本番に備えていくらしい。
下田の水野製作所で作られた斧(木割)も試してみたかったので、お手伝いさせてもらった。
『百人飯ごう』、、、どんなイベントだ?
PM 3:00 肉巻き2種調理

火を起こして、調理に取り掛かる
まずはアスパラ

アスパラは、切り口が変色しておらず、穂先がピンとしているものをお勧めする。
今回は、道の駅で人気すぎて最後の1つだったが、幸い鮮度はばっちりだった。
アスパラはサラダ、スープ、パスタなどなんでも相性がいい。
バターとの相性もいい。
お浸しでもいい。
豚汁にしてもめちゃくちゃ美味しい。
と、とにかくなんでももってこいの食材。
今回は、アスパラの定番『肉巻き』(あくまでも個人的見解)を作っていく
別途、パプリカの肉巻きも作ろうかと思う。
アスパラの根本の皮を剥き、豚バラスライスで巻いていく。
このレシピは、ファミリーキャンプに出かけた時など、子供が手伝ってくれることが多い。

八木鼻を透かしながら巻いてみた(だから何?)。
そんなことをしていれば、徐々に焚き火が落ち着いてくる。
今回は、割ったのとは異なる、しっかり乾燥した梨(三条市産)の薪を使わせてもらった。
薪の密度が高く、炎の持続力が強い。

アスパラを巻き終わったら、続いてパプリカ。
パプリカは8等分にしていくのだが、しっかり中の白い部分(わた)をとってほしい。
これをやるだけで雑味が減り、とてもフレッシュに仕上がる。
8等分に切って三日月状になったパプリカに、クリームチーズを乗せていく。

ここにクリームチースが入る事によって、肉とのバランスがとても良くなる。
本当に余談ではあるが、『ベアーズ島田キャンプのサボリ飯』こちらの表紙になっているので、ぜひ購入してほしい。
こちらも豚バラでしっかり巻いて、準備が整った。

こちらを焚き火で調理していく。
調理していく際の注意点だが、焚き火の炎があまり上がっていない『熾火』の状態が好ましい。
熾火というのは、炎が落ち着いて炭のような状態になること。網などで焼く際は、この状態がとても調理がしやすい。
炎が上がっている状態で焼いていくと、豚バラから出る脂で火が強くなって焦げてしまったり、煤がついてしまったりするからだ。
塩胡椒をたっぷり振って、じっくり焼いていく。

自身で灯した焚き火で、じっくり調理する。
火加減は難しい。
不便という名の、贅沢な時間を味わう。
続いて、パプリカのクリームチーズ肉巻きも、塩胡椒多めで焼き始める。

巻き終わりの面から焼き始めると剥がれにくい。
脂を落としながら、じっくり焼いていく。
両方とも中の食材は火が通らなくても問題ないので、お肉に火が通れば完成!

旬な食材と下田ポークの組み合わせ。
1人味わう贅沢なBBQ。
最高な仕上がり。
アスパラの水分が肉の旨味と絡み合って、口の中で広がる。
肉で巻いているおかげでアスパラの水分が奪われにくく、ジューシーに仕上がる。
そして食べると

優勝しました。
こんな遊びをしていれば、あっという間に時間は過ぎていく。
夕日が落ち始め、少しずつ夜が訪れるこの時間。
涼しい風が流れ、焚き火が気持ち良い。

PM6:00 メインディッシュ天ぷらを揚げる
道の駅で調達したコシアブラとタラの芽。
こちらをメインに天麩羅をやっていく。
他の食材は、今回少し変わり種を用意。
たらことシュウマイだ。
二つとも、天ぷらのカラッと感が加わると、とても美味しくなる。ぜひやってみて欲しい。
これにあわせるのは『八十里越』米焼酎だ。
こちらの商品の想いも聞けたので、さらに美味しくいただくことができるだろう。

コシアブラ、タラの芽をきれいに洗って天ぷらの準備を。
タラの芽の棘がきつい場合、少し気をつけながら下処理をしよう。
火が通れば、食べる際には気にならないのでご安心を。

天ぷら粉にくぐらせて、いざ油へ

弾ける音が、静かなキャンプ場に響く。
同時に山菜の香りがあがってくる。
たまらない!!!
早く仕上がってほしくて、ついつい火力をアップしてしまう。
キャンプでの揚げ物は火加減が難しく、しっかり安定したところでしないといけないが、油はね、匂いを気にしなくていい。
家で調理するよりも、かえって向いている気がする。
パチパチ音を聞きながら、お腹を空かせ、喉を鳴らす。
仕上がった!

左からコシアブラ、たらこ、タラの芽、シュウマイ。
緑の中にある、たらこの半生の状態が美しい。
並べている間に生唾を飲む。
美しすぎる光景。

焼酎に炭酸を入れ、準備をする。

すぐさま口に。

そして流し込む。
、、、、、、ふーー、、、うまい。
ほろ苦さと、米焼酎の相性の良さ。
そして、焼酎はフレッシュ感があり、とても爽やかな口当たりだ。
ここからはゆっくり天麩羅をあげて、じっくり過ぎていく時間を楽しむ。

この時間が、大人の嗜みではないだろうか。
あらためて、その地で採れた食材をその地のお酒とともに食べる贅沢さを感じ、
ゆっくり宴の終わりを迎えていく。
そして、ゆっくり歩いて風呂に行き、さっぱりして眠るのであった。
この記事を書いた人
べアーズ島田キャンプ
月に10日以上キャンプに出掛ける野外料理研究家。 レシピ本を2冊出版 その傍ら合同会社ベアーズの代表を務める。 そちらの会社では楽天トラベルキャンプのアンバサダー、アウトドア用品のアドバイザー、レンタルキャンピングカーなどの事業を営む2人の父親。